今回は西日本でも大変貴重な「カタクリの自生地」をご紹介します。
カタクリは、昔は片栗粉の原料として日本各地で栽培されていたのですが、近年その自生地が見られるところはわずかになってきているという、大変貴重なものです。
ちょうど3月下旬から4月上旬ことに紫色のきれいな花を咲かせるんですが、花が密集している様子はまるで紫色の宝石をちりばめたような美しさがあります。
5月には地上の草はすべて消えてしまうということですので、春の限られた期間しか見られないというわけです。
吉賀町のカタクリの里は、地域の住民の方が丁寧に保護、保存していただいているおかげで、少しずつ自生する面積を増やしてきました。
私が見学しているときも、時々訪れている方は「前よりだいぶ増えたね」なんておっしゃっていまして、地元の方の保全活動のおかげなんだと改めて思いました。
これは一目見ておかないと!というわけで、場所の確認からです。
吉賀町カタクリの里の所在地について
所在地 | 島根県鹿足郡吉賀町樋口 |
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吉賀町のカタクリの里へのアクセス
広島市からのルートは主に3種類、所要時間は約1時間40分程となります。
- 国道2号線か山陽自動車道で大竹市まで出て、国道187号線を北上(ドライブコースには程よい91km)
- 広島自動車道から中国自動車道に入り、島根県の六日市インターを降車(高速道路だが大きく迂回、距離最長の99km)
- 廿日市市の宮内交差点県道30号線から国道186号経由で国道434号に入る(最短距離だが山道カーブ多しの71km)
広島市内からだと高速道路を利用しても遠回りになるので、どのルートも所要時間は大きく変わりません。正直アクセスしにくい場所ではあるんですが・・・。
おススメは最初の国道187号線経由かな?道の駅やお食事処もあるしね。
国道187号線はそのほとんどを岩国の錦帯橋に流れる錦川に沿って走るルートですが、沿線の景色も大変キレイです。
187号線沿いには、途中こんな場所もありますよ。カタクリの見ごろとちょうど同時期です。
目的地周辺の様子
目的地周辺は道路が少々入り組んでいて、このような田んぼのあぜ道のような道が続きます。
農道のような感じなので結構迷いやすい!
この看板を目指してください。
カタクリの花を観賞
正直思った以上の群落をなしていて、壮観でした。
カタクリの花は山の斜面一面に咲いています。
これ、全部カタクリの花です。
見ているとよくわかるのですが、カタクリの葉にまじって、雑草も見え隠れします。
こうしてカタクリの成長に支障がないように、たぶん手作業で除草されているのでしょう。
きっと維持管理も大変なはずです。
ところで、読みのままですが、カタクリは当然片栗粉の原料となります。
実際に使うのはこのカタクリの根っこの部分(地下茎)なんだそうです。
いまでは、市販のカタクリはほぼ「馬鈴薯でんぷん」が原料ですので、もしも、このカタクリを原料として片栗粉を作ったら、それはとても本格派の高級品になるでしょうね。
それから、カタクリの花の見頃ですが、今回訪問時は2019年4月4日でした、時々見に来られる方によると、この状態で満開を少し過ぎているということでした。
それにしても、この花、みていると百合の花を思い出します。
大きさははるかに小さいんですけどね・・・
気になって調べてみると、カタクリは「ユリ科カタクリ属に属する多年草」なんだそうです。
どうりでね!
付設されている説明の看板(一部)より
カタクリはユリ科の多年生草本で、3月下旬から4月上旬に開花し、5月には地上から消えていきます。昔、片栗粉は、この根からとられていました。
比較的寒い地方に咲く花です。かつては全国各地で見られましたが、近年は次第に姿を消しています。
ここ六日市町樋口に咲くカタクリは、長年にわたって○○さんと、土地の方々の努力によって大切に守られてきました。
このようなカタクリの見事な大群生地は、今や西日本では貴重な存在となっています。
カタクリの里の周辺情報
カタクリを見終わった後の、おすすめスポットをいくつかご紹介しておきますね。
自生地から北へ少し行ったところには「山里食堂やまぶき」というお食事処があるということでしたので、こちらに立ち寄られるのもよいかもしれません。
こだわりの自然派メニューがおいしそう!
おススメの温泉
こちらでもご紹介しています「柿木温泉」はお湯の色がとても変わっている珍しい温泉です。カタクリの里からは車で約30分ほどです。